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とぶわにといっしょに かんこくとあそぼ!

フレデリック

フレドリック

フレデリック日本語で・・・
Frederick原書で・・・


「フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし レオ=レオニシリーズ 」

レオ・レオニ (著), 谷川 俊太郎 (翻訳)





個人的にとっても大好きです。

他の兄弟達は冬支度のためにせっせと働いているのに

なんにーもしないねずみのフレデリック。


詩人であり哲学者であるフレデリックに

とっても癒されるひととき!


『スイミー』のレオ・レオニと谷川俊太郎(訳)のコンビによる
「ちょっと かわった のねずみ」フレデリックのお話。





はじめはイソップ物語の「アリとキリギリス」かと思った。
小さな頃から、私は「アリ」じゃなくて「キリギリス」だな、と思っていた。
怠け者で、楽しい事が大好き。働く事より楽器を奏でたりする事が好き。「芸術」が好き。
だからなんかキリギリスが憎めなかったし、キリギリスに共感できた。

のねずみの「フレデリック」、他の兄弟たちが一生懸命冬の間の食物を集めているのに働かない。
「なんではたらかないの?」
という兄弟たちの問いにフレデリックは
「寒い冬のために、光と色と話を集めているんだ」
と言う。

ああ、アリとキリギリスみたいな教訓か・・・と思いきや、
寒い冬がやってきて、貯えた食料もだんだんなくなっていく。
おしゃべりなねずみたちも話したくなくなっていく。

あれ、違うぞ!アリの貯えは十分なはず。

ねずみの兄弟はフレデリックの言葉を思い出す。
「君の貯えたものはどこにあるの?」

「目をつぶってごらん」
フレデリックは立ち上がり、暖かい光と灰色の冬にはない「色」の話、そして「詩」を披露する。

兄弟たちは感動し、フレデリックに拍手を贈る。
「君って詩人だなあ」

私が感動したのはフレデリックもさる事ながら、兄弟たちの態度。
誰も働かないフレデリックを咎めたり、いじめたりしない。
そしてフレデリックの「詩」に感動の拍手を贈る事ができる。

個性は誰にでもあるものだけど、人の個性を認め、受け入れる事はなかなか難しいことではないのだろうか。

自分とは違うものに共感できる心。
そんな暖かい心を感じられる絵本。

韓国語版しか読んでいないけれど、谷川俊太郎さんの訳で読んでみたい。

韓国の教育は深刻だ。
最近韓国の小学生を対象に行った調査では、職業の選択基準の第一位は「お金」。

私の子供達はこれからどんな将来を描いていくのか。一人一人の夢や個性が羽をひろげてはばたけるように、感動を子供と分かち合える父母になりたいと思う。



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